【Vol.43】桐朋との繋がり -48期 森 佳苗さん 前編-

ゲスト    :桐朋学園初等部 48期 森佳苗様(以下、森さん)
インタビュアー:桐朋初等部同窓会 会長 髙田紀世(以下、髙田)

 

髙田:
今日は48期卒業の森佳苗さんに、インタビューさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

森さん:
48期の森佳苗です。私は1999年に桐朋幼稚園に入園して、桐朋には小中高とおりました。桐朋を卒業後、横浜の女子大へ、新卒で都内のITベンチャーに就職、今から2年程前に退職しキッチンカーを始めました。余談ですが私の父、叔父や叔母、従兄弟も桐朋出身で、一家で桐朋にお世話になっています。

髙田:
ありがとうございます。
追々キッチンカーのことはお話を伺いするとして、まず桐朋の思い出をお話していただきたいです。どんなお子様でしたか。

森さん:
桐朋小学校ではよく裸足で至ることろを駆け回っていましたね。自然広場では川に入ったり木登りしたり、それから桐朋の畑も好きでした。当時は畑にいる虫(カナヘビやカマキリなど)を捕まえて餌をあげていたので、今でも畑や森に入ると自然とカナヘビや木苺を探してしまいます。今でも時折、小学生の頃に嗅いでいたにおいがして、当時の記憶が呼び起こされたりします。

髙田:
他に、印象に残っている思い出の話はありますか。

森さん:
昔遊びの会、運動会、朝スポ、八ヶ岳合宿…学年によって思い出がそれぞれありますが、休み時間(自由な時間)と自然に触れる時間がとにかく多かったなと思います。特に4年生から始まる八ヶ岳合宿は思い出深いですね。当時私は牛飼いグループに参加して、早朝から牧場に出かけました。すごく臭くてみんな嫌がる牛のうんちを私は手に乗せている姿が写真に残っています。(幼稚園ではみんなが悲鳴をあげるほど大きいガマガエルを素手で掴んでいたそうです)「桐朋」と「自然」は切り離せないと思います。

それから運動会もいい思い出です。特に学年別に踊るエイサーと七頭舞。自分たちで使う道具から作って、練習して、とても楽しかったです。エイサーは大人になってからも新宿エイサー祭りに参加させてもらったりしていました。

髙田:
自然広場で自然に触れ合って、合宿に行って八ヶ岳の自然に触れて、そんな桐朋生活だったですね。

森さん:
そうですね。あと泥団子がすごく好きで、ご存知ですか?

髙田:
知ってます。

森さん:
幼稚園の頃からずっとやっていたんですけど、みんなで休み時間になったら良質な白砂の場所があって、その場所に集まって、顔が映るぐらい磨いて、もう時間を忘れてひたすら磨いてましたね。時々休み時間の終わりのチャイムが聞こえなくて、気まずい気持ちで教室に帰るなんてこともありました。

髙田:
うちの娘も泥団子をよく作ってましたよ。ストッキングを持っていってね。

森さん:
そうです!親のストッキングもらうなんて今思えば面白いですね。まず第一段階目として、小学校の青パンで磨いてました。青パンが優秀なんですよ。青パンで磨いてその後にストッキングで磨きをかけると仕上がるという感じで。

髙田:
誰もがハマる泥団子ですね。

森さん:
それが、卒業後に桐朋生以外の人に泥団子しようと言うと「何それ?」と反応されることが多くて驚きました。今でも時折恋しくなって元桐朋生の友達と一緒にやったりしています。

髙田:
そうなんですね。娘、体操服がいつも泥だらけでした。

森さん:
そうですよね、体操服に泥を擦りつけてましたからね。

髙田:
活発なお子さんだったのですね。

森さん:
そうですね、休み時間は男の子に交じってサッカーしたり、放課後や休みの日には、缶蹴り・隠れおに・泥警あたりは鉄板の遊びで、よく駆け回っていましたね。一方で、女の子と当時流行っていたシール交換やアイロンビーズをしたり、レストランごっこで各々メニュー表を作ったり室内で遊ぶこともありました。

髙田:
学校の中で思い出の場所はありますか。

森さん:
学校の中での思い出の場所ですか。私の中では、自然広場の木の上ですかね。
先生方が集まるお家が自然広場の中にあって、そのすぐ横に大きな木があるのですが、一人でもその木に登り行っていたくらい好きだったので、思い出の場所といわれるとそこかもしれないです。

髙田:
自然広場は桐朋小学校のたくさんの子どもの思い出が詰まっている場所ですね。それではお仕事のお話に移っていきたいと思います。キッチンカーをやることになったきっかけを教えてください。

森さん:
そうですね、どこがきっかけになったのか定かではないのですが、私の場合、父がアメリカ駐在している時に生まれて帰国してからも家族でアメリカに行く機会がありその時にベンダー(屋台)、つまりキッチンカーをよく目にしていました。日本ではキッチンカーはコロナを機にぐっと増えましたが、大学生の頃(当時2017年)にはいずれキッチンカーをやりたいと思っていました。

ちなみに、NYの中でも「THEHALALGUYS」というNY発祥のチキンオーバーライスのベンダーに私たち家族はどハマりしていました。そのベンダーは毎日OPENと同時に長蛇の列ができています。とても中毒性があって、それが私の中でインパクのある食べ物との出会いであったんですね。誰もが3食食事をする中で、手に取って貰えるハードルが低く、様々な国の人に思い出や衝撃を与えることができるキッチンカーっていいな、と思ったのもきっかけの一つだったと思います。

もう一つは、仙川のお祭りといえばおらほ祭りが今でもありますよね。当時私もおらほ祭に毎年桐朋小メンバーで行っていて、売ってる側っていいな〜と思っていました。卒業後におらほ祭りに出店している知り合いのお店で手伝わせてもらって、身近なところで経験させてもらったこともきっかけの一つです。

余談ですが、私の中で“とにかく体験する・やってみる”という指針がありました。経験を通じて“あっち側”の気持ちが少しでも分かるようになることは自分の中で貴重でしたし、自分が「やってみたい」と思ったことは進んでやってみる、そんな性格が染み付いていたのも長年の『桐朋教育』の一つだと思います。こうしてあれこれ紡いできた経験のなかでやってみたいと強く思っていたキッチンカーを、昨年開業することに至りました。

髙田:
キッチンカーの魅力は何ですか。

森さん:
私としてはなんと言っても移動ができること!ですかね。固定店舗と違って自分からお客様のいる所へ行くことができます。いまは東京・神奈川の範囲で様々な場所へ行っていて、中には知り合いの会社の前に出店することもあります。その土地やイベントに合わせて何屋さんにもなれることも魅力です。

また、現実的な話でいうとキッチンカーは飲食業界の中でも参入障壁が低いことも魅力の一つです。固定費がほぼないので。実店舗と比較しても家賃・光熱費・人件費がかなり抑えられます。もしも継続が難しい場合(女性は出産などどうしても動けない時期があることもありますので)でも、キッチンカーを購入していれば売ることもできるので開業にかかった費用を回収することもできます。そういったことから固定費を支払い続ける店舗型よりもリスクが低いです。

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次回、森香苗さん-後編-は<2024年5月1日>に予定しています。

こちらのページでは、先生や卒業生の近況、また桐朋生にとって懐かしい方々を紹介いたします。
桐朋学園初等部同窓会は6,571名(2021年度3月時点)の会員から構成され、卒業生間の親睦と母校への貢献を目的に活発な活動をおこなっています。
卒業後も桐朋の教えをもつ仲間として、深い繋がりをもっていることが桐朋学園初等部同窓会の特徴です。

同期生同士の横の繋がりだけでなく、クラブ活動や課外活動等によって形成された先輩・後輩の縦の繋がりは、社会人になってからも大きな心の支えとなり、様々な場面で活かされ、その関係は一生のものとなっています。

「桐朋との繋がり」をきっかけに、更なる同窓生の交流が深まるよう、これから繋がりの深い方々を紹介していきます。