【Vol.25】桐朋との繋がり -歴代会長との対談<前編>-

ゲスト:桐朋初等部同窓会 4代目会長 大久保秋生さん(以下、大久保さん)
ゲスト:桐朋初等部同窓会 5代目会長 佐藤峯子さん(以下、佐藤さん)
ゲスト:桐朋初等部同窓会 6代目会長 坂口佐代子さん(以下、坂口さん)
インタビュアー:桐朋初等部同窓会 7代目会長 髙田紀世(以下、髙田)

 

髙田:
本日はお忙しい中ありがとうございます。
本日の進行を務めさせて頂きます2021年度から会長をさせて頂いています髙田と申します。よろしくお願いいたします。

本日は歴代の同窓会会長の3名の方をお招きして、桐朋初等部同窓会について、いろいろなお話をお聞かせいただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

まず最初に、皆さまの自己紹介を桐朋時代のエピソードを含めながらお願いいたします。それでは最初に大久保さんお願いいたします。

大久保さん:
6期の大久保でございます。よろしくお願いいたします。
私が4代目の会長となります。初代が三間さんという1期の方、その次が吉野さんという同じく1期の方、その後が渡辺さんという2期の方です。そして私が6期の大久保で4代目の会長となります。よろしくお願いいたします。

同窓会は、桐朋小学校が30周年の時に同窓会を作るろうというのがきっかけになっています。それ以来、皆さまのご協力で続いているわけです。
ここに至るまで紆余曲折色々とありましたけれども、最初から携わらせて頂いて今までやってきております。

同窓会の関係で結構こちらへ来る用も、普通の方より多いですけれども、とにかく街が変わったなというのが、一番の印象です。私が通っていた頃は、仙川の駅前はキャベツ畑でよく蝶々が飛んでいて、追っかけて遅刻しそうになったり、いろいろなことがありました。

それから、通学路のところは、まだそれこそ竹やぶで家がなくて、正門をまっすぐ出たところは左側がずっと竹やぶでした。その頃から考えると、本当にすごいなという思いで、特に伊勢丹ができてからは、もう大都会です。

あとは、試験がなくて良かったなと。色々地元の友達がいるんじゃないですか。
話をしていると、試験がどうのこうのという話をするんですが、私だけが分からない。
今はどうか知らないですけれども、定期試験もないですし、試験ということ自体がほとんどない生活でしたので。

それから通信簿というものがどんなものか、その辺が全然分からないで来ましたので、
今はどうなんだか後でお聞かせ頂きたいのですが、本当によく遊んだなというのが一番大きな思い出です。

髙田:
ありがとうございます。続きまして、佐藤さんお願いします。

佐藤さん:
はい。9期の佐藤峯子と申します。
大久保さんが会長を2期10年やられて、その後に会長を1期務めさせていただきました。

実は、私は幼稚園のゆり組からという珍しいパターンで、たまたま何か私の記憶にはないんですけれども、最初の試験で落ちてバラ組時代は、よその幼稚園に行っていて桐朋の中学の方の先生をやっていらした、近所の方から「若干名取るらしいよ。」という情報を頂戴して試験を受けて、その時は私含めて男子2人・女子2人の4人もゆり組から入ったという、何かそういうのんびりした時代だったんだと思います。

9期っていうのは、2クラス制度の最後なんですね。
東と西だけだったんです。しかもクラス替えが6年間の中で一回しかなくて、3年生になる時にクラス替えがあって、それでしかも私、東組だったんだけども、東組のほうは3年生から6年生まで、担任の先生は同じという非常に影響力が良くも悪くも、やっぱりあったような気がしています。

東西関係なく、大人になってから、また小学校の時の同級生というのは、仲良く集まってまして、
西組の人は、東組がうらやましかったっているんだけども、東組の中には先生が厳しすぎて嫌いだった。という人も今になってね話を聞くと、飾らずに話してくれる友人がいます。

あと、大久保さんの話で思い出したのは、あの当時幼稚園はどうだったか覚えてないんですけど、小学校の1年生の時から親の送り迎えってなかったですよね。

小学校1年生でも、自分で電車に乗って行き帰りともそうだったら、今何年生まで親御さん送り迎えなさってるんで、大変だろうなという風に拝見してます。

髙田:
ありがとうございます。続きまして、坂口さんよろしくお願いいたします。

坂口さん:
はい。15期の坂口です。旧姓成田です。よろしくお願いします。
私は佐藤先輩の次に会長に就任いたしまして、5年間務めさせていただきました。

桐朋の幼稚園、小学校時代の最大の思い出は、3人兄弟の末っ子だったものですから、非常に母親っ子だったんですね。なので母から離れたくなくて毎朝泣いていました(笑)
今になると、私の幼稚園・小学校時代を知っている人たちは、同窓会で会うと「お前が成田か」っていうびっくりされるぐらい、私は多分変わったんだと思います。ただ、私の今の土台は、やはりこちらの幼稚園・小学校で育まれたものかなと思っています。

楽しいことの思い出ってたくさんあると思うんですけれど、
逆に私の一番嫌な記憶はマラソン大会です。活発な子が多い桐朋小の中で、運動系が大嫌いな私としてはマラソンをどうやって回避するか。それから集中登山も大嫌いだったのをよく思い出します。以上でございます。

髙田:
ありがとうございました。それでは本題に進みたいと思います。
会長のお仕事に携わる中で、大久保先輩から先ほどお話があったように、たくさん桐朋の初等部との繋がりがあったと思います、その中でご自身が過ごした初等部時代と、変わったなと思われることと、逆に変わらない。ここはやっぱり桐朋らしいなと思ったことがありましたら、お聞かせください。

大久保さん:
当時、私は子どもの感覚で見ていて、それで今見ているのは大人なので、そこの違いというのは当然あるとは思うんですけれども、昔の校舎はまだ平屋の校舎だったんですが、今こういう風に2階建て、3階建てになったりして、校舎が広いじゃないですか。昔の方が圧倒的に1年から6年まで仲がいいんですよ。それはフラットな校舎で遊んでいますから、1年も6年も廊下歩いていけば、全部平屋ですから一緒なわけなんですね。だからそういう意味でいくと、1年生も6年生の顔を知る機会は今より絶対多いんですね。

それと、もう1点が学校の通学の時に、佐藤さんが先ほどお話されたように、今どうか知らないけれども、その頃というのは電車でみんな自由にやって、桐朋生はうるさいと言われていたんです。そういう時代でしたね(笑)

それで、私の息子の時代というのは、4年生だが、5年生が1年生を連れて行くんです。
そんなこともあって、今の校舎だと1年生が何階に、2年生が何階に。となると上下の付き合いが多分昔ほどはないのかなという気がしますね。

だから、良いところでよく覚えているのは、とにかく年齢超えて仲良かったなという気はするので、その辺が今はどうなっているのかなというのは、ちょっと聞いてみたいところですね。

あとは、今の桐朋はよく分からないですが、とにかく当時はみんな仲良かったですよ。
その傾向というのは今でもあると思っています。私の妹は2歳下なんですけど、妹の学年の方と非常に仲がいいんです。それとあと意外と同窓会で知り合った私の長男の学年の人たちとも結構仲いいんですね。

だから上下の学年と我々は結構仲いいなと、それは佐藤さんを見ていても、結構上下をよく知っていますね。そういう意味では、上下の付き合いというのが息子なんかを見ているとそんなに知っているとは思わないので、我々の方がやはり上下の付き合いがうまくいっているのかなという気がします。以上です。

髙田:
はい。ありがとうございます。
続いて、佐藤さんよろしくお願いいたします。

佐藤さん:
昔の良いところとか、というのをちょっと思い当たらないんですけれども、変わらない事というのでお話ししたいんですが、よくみんな動きますよね(笑)
いろんなところで、特に同窓会に限って言えば、同窓会当日、準備、それから後片付け、後片付けの早さといったら、前に立ってマイクで片付けをよろしくお願いします。みたいに言ったら、パパパパっとテーブルから、椅子から、もうみんなすごくよく動いて、あっという間に片付いてしまうとか、それから幹事の方々も、封入作業とか、そういう時はすごく出てきてくださって、作業も早いし大変ありがたかったです。

それがだから、同窓会の日だけじゃなくて、さっきちょっとお話しした普段の学年の集まりなんかも、まぁよくマメに連絡が来て、東組・西組関係なく集まって、特に小学校のときって女子の方が絶対強いじゃないですか。

それで、何か女子が全部仕切ってて、特にうちの学年は女子が強くて、男子は本当に何か今考えるとかわいそうだったよなぁって思うぐらい縮こまってたんだけども、その男性たちがなんかすごく今の集まりではよく動いてくれて、何か本当はこういう人たちだったんだなと今になって思ってます。

髙田:
ありがとうございました。
そうですよね。小学校の時は本当に女子が強いですね(笑)
確かに皆さんそれぞれ能力が高い方が多いので、集まれば何かしらの関係者がいるというのが、桐朋生なんだと思います。続いて、坂口さんお願いいたします。

坂口さん:
学校に関わらず、どこかで桐朋の卒業生だって分かった時の安心感というのは、やっぱりすごく半端ないものだなと思います。だから学年が違っても男性でも女性でもどこかで初等部からだよ。って聞くと、そこで一気に全部の距離が縮まって安心感っていうんですかね。いろんなことをもう構えなくていいっていうのは本当にありがたいなと思います。

あとは、そういうことを比べていいのかどうかわかりませんけれども、よく公立の小学校とか中学では、今どんどん統合されていて、母校がなくなってしまうという方が、結構最近いらっしゃるんですけど、それは本当にありがたいことに桐朋が続いている限り母校。ホームグラウンドっていうか、第2の故郷があるということはとてもうれしいことです。だから、実家が一緒の仲間というのはすごく大事だなと思う。

それが、本当にこの同窓会がある有難さかなと思って、ちょっと本題から外れてしまったかもしれないんですけど、そんなところが今も変わらない良さだなと思います。

髙田:
ありがとうございます。桐朋の匂いがするってとこだと思うんです(笑)
この人いいなと思っていると、やっぱり桐朋生だったっていうのが、わかるという話をよく聞きます。

私には自分と同じ幼稚園から桐朋に通っていた、高校3年生と1年生の娘がいます。彼女たちは、今の大久保さんのお話と同じように、とてもよく他学年の子どもたちを知っています。
一学年の人数が少なくなった今だからこそ、また以前のような学年をまたがる繋がりができているような気がします。

次回、後編を<2022年8月1日>に掲載を予定しています。

こちらのページでは、先生や卒業生の近況、また桐朋生にとって懐かしい方々を紹介いたします。
桐朋学園初等部同窓会は6,571名(2021年度3月時点)の会員から構成され、卒業生間の親睦と母校への貢献を目的に活発な活動をおこなっています。
卒業後も桐朋の教えをもつ仲間として、深い繋がりをもっていることが桐朋学園初等部同窓会の特徴です。

同期生同士の横の繋がりだけでなく、クラブ活動や課外活動等によって形成された先輩・後輩の縦の繋がりは、社会人になってからも大きな心の支えとなり、様々な場面で活かされ、その関係は一生のものとなっています。

「桐朋との繋がり」をきっかけに、更なる同窓生の交流が深まるよう、これから繋がりの深い方々を紹介していきます。