【Vol.1】桐朋との繋がり -中村 博先生<前編>-

ゲスト    :中村博 校園長先生 (以下、中村校園長先生)
インタビュアー:桐朋学園初等部同窓会 会長 坂口佐代子 (以下、坂口)

 

坂口:
中村校園長先生、本日は遠足の引率があったとのことで、本当にお忙しい中、お時間を頂きましてありがとうございます。桐朋との繋がりのテーマについて、お話をお伺いさせて頂きます。本日、よろしくお願いいたします。

中村校園長先生:
よろしくお願いいたします。

坂口:
早速ですが、お伺いさせて頂きます。
先生と桐朋小学校との繋がりについて、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

中村校園長先生:
はい。私は、教育系の大学で専攻が算数・数学教育でした。私が卒業期にお世話になった教授が、三鷹の明星学園小学校で算数・数学教育されていたんです。

その教授のご友人が桐朋小学校の算数教育を作られている森孝一先生でした。是非そちらの採用試験を受け、もっと勉強したり、研究を深めてみたりしてみないか、とお話を頂いたのがきっかけです。

二人の先生に共通したのが、民間教育研究団体の数学教育協議会という「楽しく分かる算数・数学を実現しよう!」「憲法がうたっている平和と民主主義を実現し、個人の尊厳を守る教育を発展させること」を活動方針とした研究のグループに所属し、研究と実践の成果をそれぞれの学校、子ども達との授業で活かしているということでした。

私は大学の時の学びが、小学校の現場に入って、これまでの学びを繋げて取り組めるのではないかという思いから受けさせていただきました。そのような繋がりがありました。

坂口:
ありがとうございます。とても素敵なきっかけですね。
中村校園長先生にとって、これまでに学校の出来事で一番印象的なことはなんでしょうか。

中村校園長先生:
質問と変わってしまうんですけれども、うちの学校らしいなとか、うちの学校でよかったな、と思うことをいくつか話させていただきます。少し前に、私が1、2年生を担当した女の子と男の子が結婚しました。お二人の為に同級生が沢山集まって、当時面白かったことの再現ビデオをつくったのです。勉強というよりも、体育だったり団活動だったり竹馬だったり、当時の服を用意しそれを着て、当時こうだったよね、というのを、その仲間たちと再現されていて、とても楽しそうでした。仲間のために力を出し合う、そうしたところを見てて、この学園での結びつきを本当に感じて、これは素晴らしいなって思ったんですね。

桐朋というのは、一人ひとりの尊厳を大切にすると共に、みんなが幸せになるコミュニティーをつくっていると思うのです。「自主」「協働」などを大切に、人間性豊かな人たちが育っていると思います。

桐朋で共に生活をし学びあった喜びもあり、それ以降の繋がりとして、ずっとあるという所がすごいなーって思った印象的な事。そういう繋がりということがこの学園で育まれることは嬉しいことだし、素晴らしいことだなんて思いました。

坂口:
素敵なエピソードですね!ありがとうございます。

次回、後編を<12月20日>に掲載を予定しています。

こちらのページでは、先生や卒業生の近況、また桐朋生にとって懐かしい方々を紹介いたします。
桐朋学園初等部同窓会は6,094名(2017年度3月時点)の会員から構成され、卒業生間の親睦と母校への貢献を目的に活発な活動をおこなっています。
卒業後も桐朋の教えをもつ仲間として、深い繋がりをもっていることが桐朋学園初等部同窓会の特徴です。

同期生同士の横の繋がりだけでなく、クラブ活動や課外活動等によって形成された先輩・後輩の縦の繋がりは、社会人になってからも大きな心の支えとなり、様々な場面で活かされ、その関係は一生のものとなっています。

「桐朋との繋がり」をきっかけに、更なる同窓生の交流が深まるよう、これから繋がりの深い方々を紹介していきます。